「ねぇ、美里ちゃん大森とかゆーやつのことなんて忘れてさ、俺と付き合っちゃおうよ!」

「しつこいなぁ、嫌!」

「何でさ?大体その先輩死んだんだろ?」

「死んでない!絶対どこかで生きてるんだから!いい加減なこと言うと許さないんだからね!」

「なんだよ、ちょっと可愛いからって調子にのりやがって」

「調子にのって結構!」

この半年で美里は変わった。テルのような性格、言葉遣い。全てはテルをたえず忘れないように

テルがいなくなってからしばらくは何もする気が起きずただ泣いてばかりだった。そんなある日夢の中にテルが出てきた。夢の中でテルは自分は大丈夫だから、もう泣かないで前を向いて歩いてほしいといった。夢から覚めた美里はテルが言った言葉を思い出した。『最後まで諦めない心が不可能を可能にする、信じる力が勇気になる』そう、自分が信じなければ誰が信じるのか、テルはきっと帰ってくる。自分との約束を果たすために。そしてその時には今度こそ自分の想いを最後までテルに告げることを、もう泣かないということを誓った。