夏の想ひ出

桜が咲く季節が来た。


校庭に目を落とすと、満開の桜並木が見える。この景色を見るのは今年で3回目だ。

私が通っている桜丘高校は、これといって有名なものは無いごく普通の高校だ。


「なーつ♪また、ボーッとしてたのぉ?」

「あっ、歌♪」


『なつ』と呼ばれたのは私『桜木 夏』

そして、私に声を掛けてきたのは
『紫乃咲 歌』
私の中学からの親友だ。


「夏、さっきのHRでの話聞いてた?」


私は外の景色を眺めるのが好きだ。
そのため、HRで何を話していたか知るわけがない。

「先生、なんか言ってた?」