ピリピリした空気の中、突如鬼神が立ち止まった。


「監視長!」


鬼神はかなり驚いている様子だ。


そこに立っていたのは…


生徒会長及び監視長官 坂槇 旬榎(サカマキ シュンカ)


だった。


麗よりも背が高く銀髪で白いスーツを着ている。


ほのかは初対面の彼に何処か懐かしさを覚える。


音依璃から聞いた事を思い出したりしている」。


「ああ!鬼神か。


急な様があってな、その帰りだ」


「…まさか」


ほのかの口から声が漏れる。


「ん?」


旬榎もほのかに目をやる。


「お兄ちゃん?」


「ほのかか?」


鬼神と麗は呆然と立っている。