「…寒」


ほのかは肌寒く感じて目を覚ました。


袋が開いたまま、カチカチになったパンが転がっていた。


時計の針は朝の6時を指していた。


どうやら、リビングで寝てしまった様だ。


ガタンッ


と、玄関のドアが乱暴に開いた。


リア・プリンス達だった。


「よう!


良い子にしてたか?」


子供扱いをする麗。


「あんた達がいなくて平和でしたッ!」


不機嫌そうに言った。


「今日は僕等は授業に出ないから頑張ってねほのかチャン。


麗は出るみたいだから宜しくね」


と言って麗以外の4人は眠そうに部屋に戻って行った。


(よりによって何で2人っきりなのよ…)


溜め息をつきながら仕度をするほのか。


「行くぞ」


麗は楽しそうに強引にほのかの手を引っ張る。