旅立ちの前日・・・。


あたし達、9人はだいたい一週間ほどの旅だと想定して荷物を詰める。


あたし達それぞれが考える思いは違う・・・。


でも悪い方には考えない様にした。


ほのかも一人、膨大な荷物をキャリーバックに詰める。


コンコンッ


と、部屋の戸がノックされ、ほのかが返事をする前に扉が開いた。


麗だ・・・。


「よぉ!!」


何を思ったのか麗はそう言ってほのかの隣に座った。


ほのかも手を休める。


「どうしたの??」


「いや・・・どうも気になってな。


お前、本当に大丈夫か???」


麗は心配している様だ。


「あたし??大丈夫だよ。


あたしなら平気。


多分、軽く乗り越えられる様な事実じゃ無いと思う。


でも、お兄・・・旬くんは別れ際にもの凄く辛そうな顔をしたの。


彼だけが不幸を背負わなくて良いの。


あたしも受け止めなきゃいけないの。


ねぇ麗あたし泣かないよ??


辛くないから大丈夫だから・・・キャッ!!!」