「ちょっと!!!」


「下がっとき!!


私はこの子と話がしたいの」


そう言うと渋々、彩芽はいなくなった。


これが花園会を統べる者の威厳だろうか。


ほのかの心臓がはねる。


「待たせたなぁ。


あの子の事、大目に見てな。


私の事を思ってやった事なんよ」


目を細めて優しく笑う桜樺。


「あのぉ何で…」


ほのかには沢山の疑問が残る。


「私なぁ懸命に生きる子って好きなんよ。


今時あんたはんの様に温かくて強い子なんかそうおらへん。


だから話がして見たかったんよ。


私の様な女にも対等に話してくれそうやったから。


強く育ってるんやね」


桜樺がほのかを優しく撫でる。


「それでも私は弱いです。


ここに来る事もあなたの声を聞いた時も凄く怖かった」