優二 ごめんね。


私は これから冬弓の部屋へ向かうだろう。



危険な秘密を抱える部屋を、ノックするだろう。




通りへ出て 行き交う車を眺めながら、大きく息をした。


ホテルに戻り、隠れるように部屋を探した。



“721”


部屋のチャイムを押すと、ほどなくドアが開かれ、決して見せる事はなかった穏やかな笑顔で冬弓は私を迎え入れた。







長い とても長いキスをした。




忘れられない キスをした。