君にティアラ

ギシリ、とベッドが軋むのに合わせて横に健吾の重みが乗る。


「果穂、さっきちらっと見えたんだけど、その袋の中ってさ、お弁当?」

健吾があたしの横に置いてある、ランチバックを指差した。

(あ…っ)

その存在を忘れ掛けていたあたしは慌てる。

「そ、そうだけど!さっき落としちゃったから食べられないよ」

ごめんね、とあたしが続けるのに。

「貸して」

と健吾。

「え…」

あたしが戸惑うのにもう一度貸してと有無を言わさぬ態度で健吾が繰り返す。