君にティアラ

「あっぶないなー、気を付けなよー」

クスクス笑って通り過ぎてく女の子の集団。

(あの子達…)

チラリと見えた顔に、見覚えがあった。

健吾の周りにいた子達だ。

(何、これ…)

嫌がらせ?

あたしが両手付いて起き上がる頃にはもう近くには誰もいなくて。