あの日。

瀧の家に行った日。


私は瀧の家を飛び出して

タクシーに乗り込み

そのまま実家に来た。


夜遅くにいきなり帰ったのに

母も父も何も聞かず

"お帰り"

と迎えてくれた。


その笑顔が

声が

何もかもが温かくて

ダムが決壊したかのように
私はひたすら泣いた。