ダンスパーティー当日。
「お綺麗ね!プリンセス。」
「ありがとうございます。」
私は控え室にいる。
プリンセスだから後から登場するみたい。
「そろそろ時間ね。行きましょうか?」
校長が立ち上がると私もそれに続いて控え室を後にした。
入口の前に立たされた。
「もう少しで城東様が来られます。」
中原が言い終えた時足音が聞こえた。
振り返ると、
ドキッ!
そこには白のタキシードを身に纏った奴、いや城東優斗がいた。
いつもは流している髪を綺麗に整えている。
そのせいかいつもに増して色気がある。
「何ボーとしてんだよ。」
「してないわよ。」
ドキドキ
「孫にも衣装。」
「最低。」
ドキドキ。
私は気付いてしまった。
ううん、気付かない振りをした。
奴に、城東優斗に惚れていることを。
「では、開けます。」
私は奴の腕に腕を絡めた。
「足引っ張んなよ。」
「そっちこそ!」
それと同時にドアがあけられた。
私達のダンスパーティーが幕を開けた。


