Princessの掟




ノックをして中に入ると沢山のドレスで部屋が埋もれていた。 


もちろんお母様の姿も見えない。 



「お母様!ただいま帰りました。」


私が叫ぶと部屋の奥から母は姿を現した。 



「おかえりなさい。百合亜。あなたのドレスの最終チェックをしていたの!3着まで絞ったから好きなの選びなさい。」



母は自分の子には自分の選んだものをきせたいらしい。 


私の服も全て母が私の為だけに選んでくれたもの。 



ダンスパーティーのドレスも母が選んだ。 


言われた通り奥の方へ行くと3着のドレスが置かれていた。 



1つ目は色は淡い水色。
体のラインにそって広がっている。胸のところにある白いバラが特徴。 



2つ目は色はピンク。 
全体的にフワッとしていて桜のような花があちこちにちりばめられている。 



3つ目は色は白。 
シンプルだけど、腰のところに大きなリボンがあり、後ろの裾が少し長い。そうまるでウエディングドレスみたい。 



もちろん私が選んだドレスは3つ目のドレス。 


「私は白のドレスにしますわ。」



「あら!私も1番白がいいかしらって思っていたの。良かったわ。」


私が選んだドレスに喜んでいる母は幼い笑顔だった。