Princessの掟





ひたすら走っていると薄らとした光のようなものが見えた。 


私はそれを目指して力有る限り走った。 



そしてだんだん光が大きくなってきた。 



「あと少し。」


たどり着くと私は固まってしまった。 



それは声では言い表わせないものだった。 


「綺麗。」


自然と出てきた言葉。 



それは、私達が住んでいる街が一望できるところだった。 



しばらく見惚れていたら


「人を置いていくとはいい度胸してんな。」



「あれ?あんた何処にいたの?」



私がそう聞くと明らかに大げさなため息をつかれた。 


「あのな。お前が遅いから戻ってきてやったら、歩きづらそうに歩いてたから手を引いてやったらいきなり叫んで走りだすし…、」



あはは。 


私お化けと間違えて奴を置いてきちゃったんだ