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「百合亜!百合亜!」
体を揺すられて目を開けた。
私寝ちゃったんだ。
外の景色を見ていたらいつの間にか寝ちゃったみたい。
「もう着いたから。」
そう言われて辺りを見渡すと外はすっかり真っ暗で周りには何もない。
「ここどこ?」
「俺のお気に入りの場所!」
悪戯っぽく笑う奴。
今まで言わなかったけど、私は暗いところが大の苦手。
灯りも全然ないここは私にとっては恐怖なのだ。
「ほら降りるぞ。外寒いからそこにあるブランケット着て。」
私の気持ちとは逆にさっさと車から降りて、歩いて行ってしまった。
ちょっと……。
私を1人にしていっちゃうわけ?
私は置いていかれないようにブランケットを肩にかけ車を出た。
「暗すぎて、足元見えない。」
しかも怖いし。
私がびくびくしながら歩いていると、急に手を引っ張られた。
「キャッきゃー!!!!」
出た出た出た出た出た出た
私はパニックになっちゃって全速力で走った。


