Princessの掟







「ごめんね、百合亜ちゃん。言うのが遅くなって。」



私はただ首を横に振った。 



「ごめんなさい。私、ちょっと。」



「あっ!百合亜?!」



私はその場に居ずらくて逃げた。 



美吏那が私を呼んだ気がしたけど、私は振り返らなかった。 



「どうしちゃったのかしら…、百合亜。」



「複雑な心境ってところかしら?」



「これは百合亜が乗り越えることだ。俺らがしてやれるのは、あいつを見守ってやるだけさ。」



百合亜の背中を見た4人はなんとも言えない気持ちになった。 



その中でも琢磨の表情は悲しそうであった。