病院に着くと優斗の後ろを付いていった。 優斗は以前に一度茉莉香さんの病室に行ったことがあるみたい。 そして茉莉香さんは目が覚めてから一般病棟の個室に移って今は食事もちゃんと出来るようになったって。 「ここだよ。」 そう言うと優斗はひとつのドアの前に立ち止まった。 ドクン 緊張のせいか額に妙な汗がかいてきた。 「開けるぞ。」 心配そう見つけてくる優斗に私は笑ってうなずいた。 優斗はゆっくりとドアを開けた。 大丈夫。 私なら平気。 自分に言い聞かせて私は病室に足を踏み入れた。