Princessの掟






「あら!百合亜さん。あなたも飲み物を?」



そう言いながら茉莉香さんがちかづいてきた。 



「ええ、そうなの。」



あまり一緒にいたくなくて早口で言い茉莉香さんの横を通った時、茉莉香さんが何かを口にした。 



「ティアラ者はわたくしよ。」



その言葉に足の動きを止めた。 



振り返ると勝ち誇った顔をしていた。 



「…それは、どういうことなの?」



自分の口が震えているのが分かった。でも聞かずにはいられなかった。 



「さっき、聞いたのよ。わたくしが今回のティアラ者だってこと。」



当たり前と言うように発する彼女。