「けち。」 「うるさいわ。それより琢磨くん何か言いかけてなかった?」 「あっ…うん。でもたいしたことじゃないから。ほら、早く行こう!!僕は投票まだだし。」 そう言うと琢磨くんは一足早く会場に入っていった。 「なんだったんだろう?」 「ほら、百合亜も行くよ。」 「うん。」 美吏那に引っ張られて私も会場に入った。 この時、ちゃんと聞いてあげれば良かった。 今、そう思うよ。 ごめんなさい。 ごめんなさい。 何度言っても言いきれない。