会場から大分離れて、誰にも会わずにここまで来れた。 「さすがにここまでは探しに来ないわよね。」 茉莉香は胸を撫で下ろした。 「さっさと行かなきゃ。」 茉莉香が部屋に近づこうとした時、反対側から声が聞こえてきた。 まずいと思った茉莉香は近くにあった銅像に隠れて歩いてくる人物の様子を伺った。 「優斗さん見つからないわね。どこに隠れているのかしら。」 「うーん。僕もさすがにお手上げだよ。」 2人の男女が優斗を探しながら、歩いてきていた。