不思議に思い食堂を見渡した。



そうすると奴がこっちにやってきていた。



そして奴といつもいる覆紀辰弥(オオキ タツヤ)も一緒。



「ご一緒していいかな?」


王子様スマイルでいう奴。


何も知らない美吏那はそのスマイルにやられたのかうっとり見惚れている。



「ええ、どうぞ!」



私が黙っていたら、美吏那が勝手にオッケーしてしまった。



なんでこんな奴とランチをしなきゃいけないのよ。



「優斗。いいのか?2人の邪魔して。」



少し不安そうにいう覆紀君。



彼もイケメンの方だと思う。



少し茶色の癖毛。
そして、優しい性格。



覆紀君の方がプリンスっぽい気がする。



「邪魔なんて!ランチはたくさんの人と食べた方が楽しいですわ。ね?百合亜。」



今まで黙って聞いていた私に急に美吏那が振ってきた。



「え、ええ。そうね。」



私がそう言うと、奴は当たり前ように話しだした。



「ほら、2人がそう言ってることだし、心配性なんだよ辰弥は。」



なんかうざい。



気をつかうってこと知らないのかしら。



私はただランチを食べつづけた。



もう少しで食べ終わるって時に奴があり得ないことを言い出した。