気が付くと授業が終わっていた。



「百合亜!終わったよ。お昼食べに行こう。」



美吏那がやってきた。



「…あっうん。行こうか!」



私は教科書を机にしまい席を立った。



「百合亜!テスト何点だった?」



あまり聞いてほしくない話題。



「まあまあだったよ。」



奴が近くにいるかもだし点数は言わないようにした。 



「あんたのまあまあって普通にいいからなぁ!それより何食べる?」



美吏那が違う話題にそれてくれて私はホッと胸を撫で下ろした。



「今日はAランチにしようかな。」



この学園はABCにランチがわかれてて、Aが和食、Bが洋食、Cが中華。



どれも有名シェフが作ってるから味は絶品。



「じゃあ私も。Aランチ2つください。」



美吏那が注文した直後、奴が食堂に入ってくるのが見えた。



「美吏那!早く行こ。」



「…えっ?急にどうしたの?」



「えーと……あ、あれよ席!席なくなっちゃうから早く行こうって言ったの!」


「そういうことね!じゃあ早く行こう。」



私達はランチをもらうと端の4人席に座った。



奴はこの辺にはいないよね?



私が周りをキョロキョロしていたので見ていた美吏那が声をかけてきた。 



「誰か捜してんの?」



「い、いやそういうわけじゃないよ!」



私はそれだけ言うとランチを食べ始めた。美吏那が私を見ていたけど気づいてないようにした。



しばらくして美吏那もランチを食べ始めた。



「そういえば…… 」



美吏那が何か言い掛けた時周りが騒めいた。



「?」



急な変わりぶりに美吏那と首をかしげた。