「それは、もう終わったことですわ。」 自分で言ったことなのに、心が引き裂かれるように痛かった。 涙が出そうになり校長に背をむけてドアへと歩き出した。 「失礼しました。」 ドアを開け校長室を出ようとした時、校長は一言だけ私に言葉を投げ掛けた。 「それで本当にいいの?」 その言葉で足を止めて振り返った。 「それを決める権利を今の私はもっていませんわ。」 校長室を出た。