「校長。そのことは私からお話いたしますわ。」 今まで一言も喋らなかった茉莉香さんが口を開いた。 「あの噂は、嘘です。」 彼女はなんの迷いもなく答えた。 「じゃあなぜあんな噂が?」 「私と百合亜さんがついこの間ちょっとしたことで口喧嘩をしてしまって、それであんな噂がたったのかもしれません。」 始めから用意していたかのようだ。 今回は彼女に助けられたわ。ありがとう。 私は心の中で呟いた。