入ってきた人物に絶句した。
あまりの驚きに声も出ない。
私はその場を動くわけでもなくただ奴を見つめていた。
「どうかされたんですか?」
笑顔で聞いてくる奴。
その笑顔が胡散臭い。
「いいえ。なんでもありませんわ!」
そう。
奴とは城東優斗。
なんでうちのクラスに来てんのよ。
私は奴に心の中で叫ぶと無言でまた自分の席に座った。
そういえば、こいつってクラスどこなんだろう?
まぁ私には関係ないけど
私が席に着いたのを見ていた奴は何故か私の横を通り過ぎて例の隣の席に座った。
えっ?
私がびっくりしていることに気付いたのか奴はこっちを見てきた。
「俺、このクラスに入ることになったんだ。いろいろ分かんないことがあるから教えてね、百合亜。」
同じクラスって……
「もしかしてそこが席なの?」
「もちろん!」
ああ。
もしかして、これから大変なことが起こったりしちゃいます?


