「さようなら。」 私はお城にそう呟くと裏門に向かった。 あと少しで裏門というときに誰かに呼び止められた。 「そこに誰かいるのか?」 この声は、すぐに分かった。この声が王子であると。 でも私は振り返ることなく裏門に手をかけた。 「ちょっと待て。」 逃げないように私の腕を掴んだ。 「シ、シンデレラ!?なぜこんなところに?」