その夜私は皆が寝静まったのを見計らって着ている服を着替えた。 タンスの中から動きやすそうなドレスを選び着替えた。 「よし!」 私はお城にもってきた数少ない私物をカバンに詰め部屋をそっと出た。 なんとか誰にもバレずに外にでることができた。 私は最後に一目だけ庭の花が見たくて庭に足を進めた。 「いつ見ても、変わらず綺麗。」 この庭も今日も見納めだと思うと悲しくなった。