しばらく部屋にいると外で馬車の音が聞こえた。 「お城のかた達が来たんだわ。」 私は部屋にある小さな窓から外の様子を見た。 あっ! 数人の兵士に交じって王子の姿があった。 その姿を見るだけで胸が高鳴った。 もうあの方にお会いできないなんて。 そう思うと涙が溢れた。 拭っても、拭っても流れ出る涙を止めるすでを知らない。