「美吏那がどれだけ練習してきたか私は知ってるよ。諦めたらそこで終わりなんだよ?」 あっ………―――。 美吏那に言っていることは私にも言えることだ。 私、何も始めてない。 ただ始めて、終わらせたつもりでいたんだ。 自分が傷つくのが怖かっただけなんだ。 「ゆ、百合亜…。私…頑張ってみる!!」 さっきより明るくなった美吏那を見てホッとした。