そんな私の言葉を聞いていた美吏那は意味ありげな顔で私を見てきた。 「惚れなおした?」 「も、もう!からかわないでよ。」 私と美吏那が戯れあっていると衣装担当の子が私を急に呼んだ。 「あ、そうだわ。せっかく王子も着ているんだし、姫も着たらいいですわ。」 そんな言葉に私はギョッとした。 あの真っピンクを着るの…。 「え、私はいいわ。それ……」 「さぁ!行きますわ。」 私の言葉も虚しく引っ張られるように連れていかれた。