「じゃあ次の時間から準備に入る。」 先生はそう言い残すと教室から出ていった。 先生が去ると瞬時に美吏那が私のところにきた。 「……百合亜、大丈夫なの?」 心から心配してくれていることが美吏那の顔から伝わった。 「うん、平気!もう吹っ切れたから。」 私は美吏那に心配かけないために笑顔で答えた。 でも本当は冷静にはいられなかった。 優斗を見るだけで、心が熱くなる。 私はまだ吹っ切れてなんかいない。