「美吏那様、お稽古の時間です。」 美吏那の執事が言うと、美吏那は慌てたように 「忘れてた。じゃあまた。」 それだけ言うと美吏那はそそくさと帰っていった。 教室にひとりになった私も帰る支度を整えて教室を出ようとした時、 下を見ていたせいで教室に入ってきた人に気付かずぶつかってしまった。 ドン ぶつかった拍子に倒れそうになった。 その瞬間ぶつかった相手が私を支えてくれた。 私は抱きしめられてる体制で相手の顔を見ることができないけどその相手はすぐにわかった。 だって……