「おお」
後ろから聞こえるのは水原の声。確かに、構えた所に投げられたのは凄い。遥斗が素人だということを考えれば尚更だ。しかし、遅い。良く見積もっても時速100㎞を少し越えるくらいだろう。
とりあえず、宗はボールを遥斗に投げ返した。
再び、全く同じフォームで遥斗が2球目を投げた。今回は何か話すことはなかったが、相変わらずフォームはきれいだった。
「スゴい……」
後ろで水原が呟いたのが宗には分かった。確かにスゴい。また構えた所にボールが来た。相変わらず球速は遅いが、これから延びるだろう。
その後30球ほど続けたが、そのほとんどが宗の構えたミットに来た。
宗は立ち上がるとボールを遥斗に投げて、彼に近づきながら言った。
「もう終わろうか」
「え、もう? まだ全然疲れてないで」
「右腕は悲鳴をあげてるわ。ホンマはこんなにやるつもりもなかったんやけどな。
とりあえずお前は今まで全然投げてなかったんやから、今日いきなりやるのもマズい」
遥斗は納得できない様子でいたが、しぶしぶといった表情で頷いた。野球に関して、宗の言うことに逆らう気はないようだ。
後ろから聞こえるのは水原の声。確かに、構えた所に投げられたのは凄い。遥斗が素人だということを考えれば尚更だ。しかし、遅い。良く見積もっても時速100㎞を少し越えるくらいだろう。
とりあえず、宗はボールを遥斗に投げ返した。
再び、全く同じフォームで遥斗が2球目を投げた。今回は何か話すことはなかったが、相変わらずフォームはきれいだった。
「スゴい……」
後ろで水原が呟いたのが宗には分かった。確かにスゴい。また構えた所にボールが来た。相変わらず球速は遅いが、これから延びるだろう。
その後30球ほど続けたが、そのほとんどが宗の構えたミットに来た。
宗は立ち上がるとボールを遥斗に投げて、彼に近づきながら言った。
「もう終わろうか」
「え、もう? まだ全然疲れてないで」
「右腕は悲鳴をあげてるわ。ホンマはこんなにやるつもりもなかったんやけどな。
とりあえずお前は今まで全然投げてなかったんやから、今日いきなりやるのもマズい」
遥斗は納得できない様子でいたが、しぶしぶといった表情で頷いた。野球に関して、宗の言うことに逆らう気はないようだ。
