遥斗は、吉田宗が思っていたよりも早かった。2キロという距離も考慮して、宗は全力で走っているわけではないのだが、それでも隣を遥斗が走っているのには驚いた。
走っている車の数も少なく、信号も無いので、スムーズに走れる。
1分半ほどで、遥斗の家が見えた。
「遥斗、しんどくないか」
「余裕」
表情一つ変えずに遥斗が答える。まだ数百メートルしか走ってないからなのか、ニキロ走っても変わらないのか、今の宗には分からなかった。
「クソっ……」
ラスト500mをきっても、遥斗は宗の横を走っていた。その表情にはまだ疲れが見えない。宗は焦った。
「じゃあお先に」
遥斗はそう言ってペースを上げた。まだ遥斗の家を出てから100mほどしか走っていない。つまり残りの距離は400mくらいあるということだ。
――力を抜いてたんか……
宗はそのことにやっと気がついた。しかしそれに気づいたからといって、宗には今の遥斗と同じ速さで走る力は残っていなかった。
「俺の勝ちやな」
「ああ……完敗……や」
走り終わった宗は、苦笑いしながらそう答えるしか出来なかった。
走っている車の数も少なく、信号も無いので、スムーズに走れる。
1分半ほどで、遥斗の家が見えた。
「遥斗、しんどくないか」
「余裕」
表情一つ変えずに遥斗が答える。まだ数百メートルしか走ってないからなのか、ニキロ走っても変わらないのか、今の宗には分からなかった。
「クソっ……」
ラスト500mをきっても、遥斗は宗の横を走っていた。その表情にはまだ疲れが見えない。宗は焦った。
「じゃあお先に」
遥斗はそう言ってペースを上げた。まだ遥斗の家を出てから100mほどしか走っていない。つまり残りの距離は400mくらいあるということだ。
――力を抜いてたんか……
宗はそのことにやっと気がついた。しかしそれに気づいたからといって、宗には今の遥斗と同じ速さで走る力は残っていなかった。
「俺の勝ちやな」
「ああ……完敗……や」
走り終わった宗は、苦笑いしながらそう答えるしか出来なかった。
