イケメンJKと俺。

いつもどおり、最後にはコーヒーフロート。




「忍田さん、コーヒーフロートお好きなんですね」

「あ、ども」

深雪さんと話すのはクロと来た時以来だ。



「いつも頼んでますよね」

「はい。ここのめっちゃウマくて」

「ふふっ。誠ちゃんが喜ぶわ」


―誠―
名前を聞いただけで、少しだけ心拍数が上がる。




「あのね、いつもは誠ちゃんが作ってるのよ」

「神谷が?」

「そう。あと…パフェも盛りつけしてもらってるし…。実はね、スイーツは誠ちゃんが提案したのばっかりなのよ?」


そうだったんだ。
だから、この前あんな顔したのか。




…待てよ?
いつもは神谷が作ってるんだよな。
だったら、俺いつも神谷が作ってたの食べてたんだ…。



自然とほほが緩んでしまっているのに俺は気がつかなかった。


そんな俺を見て、深雪さんは含み笑いをしていたのだった。