うしろの猫

心の底から悔しさが満ちてきたわ!

そしたらね、なぜだか涙が止まったのよ。

だから、わたし睨んでやった!

いじめっこのことを、憎しみと軽蔑を込めてね思いっきり、にらんでやったわ!

そして、心の中で叫んだの!


胸がまだ苦しくて声がでなかったから・・・


心の中で、何度も何度も叫んだの!


「あんたなんか大嫌い!あんたなんかに負けない!」


・・・そう叫び続けたの!

いじめっこは、わたしがにらんだのが気に入らなくて、さらに強く蹴りだしたわ。


・・・わたし殺される・・・!

本気でそう思った・・・それぐらい思いっきり蹴られ続けたのから・・・

意識を失いそうになるぐらいに。

・・・すると・・・するとね・・・

倒れて蹴られ続けている、わたしの顔の横にいるの。


・・・1匹の猫が・・・



でもね、でもその猫は、100匹の黒い猫たちとはどこか違ったの!


・・・その猫は、いじめっこの後ろじゃなくて前にいるの・・・

それに、その猫は黒くなかったのよ!



・・・その猫はね・・・



・・・赤かったの・・・!


そして、黒い猫たちは蹴られている、わたしを見ているけど。

赤い猫は、いじめっこを見ているのよ!

見ているというより、にらみつけていたの!

そしてね、蹴り上げている、いじめっこの足に飛びついたのよ!

わたし驚いた!・・・だって赤い猫も体は無いと思ったから・・・


いじめっこは、わたしを蹴り上げようとした足を、いきなり赤い猫に飛びつかれて
体勢を崩して転んでしまったわ!


ものすごい音をたてて、いじめっこは後に倒れ込んで言ったのよ!


そして、そのまま動かなくなったのね。