「大丈夫ですか?」


宮田ちゃんは俺の顔を覗きこんだ。


「ああ、ヘーキや。それより、どうや、頭痛は?」

「もう、大丈夫です。ってか、さっき、急に引きました」

「そうか…。ちゃんと成仏出来たんやな…」

「店長、何やったんですか?」

「別に、なあんも。説得しただけやで?」

「はあ…。そんなんで、霊も成仏するんですね…。なんか、あたしにも出来そうな気がして来ました」

「アホか。まだまだ無理や。あんなガキに負けとったらあかんで」


俺は宮田ちゃんのおでこを小突いた。