旦那様は俺様でいぢわる



『キャアっ』


「ゴメンなさいっ!」


『おい、キミっ!』


「急いでるのっ!」



ホテル内の人にぶつかりながらも、人混みを掻き分けて、わたしは走っていた。


着ている着物が走るにはとても不便で上手く走れない


(いっそのこと破けないかなあ…)





最上階にいたわたし。

ここから下の一階まで降りるのはかなり大変だ





って……





『お待ちください鈴様っ!!』

『鈴様っ!!』



はあぁあああぁあ――!!??




後ろを振り返れば…

黒スーツに黒いサングラスの男






なんであんなのにまで追われなきゃなんないわけっ―――!?!?







黒づくめの男達は猛スピードでわたしを捕まえようとしていた……。