「大丈夫。俺を信じろ」
「どうやって!?」
「ちっ……しょうがない。今回はお前の涙に免じて、腎臓で手を打ってやる」
(え、俺泣いてないけど……?)
でも、緊張で流れた汗が目に入ったのが、まあ涙に見えなくもないかもしれない。
「で、処置とかカルテとか、これからうちの病院で色々手続きするから、
あと何日かしたら連絡するよ」
「え、俺拒否権ねえの?」
「金が要るんだろ?」
「うぐ……」
そっか。
やっぱり俺は治療費を稼ぐために、臓器をこいつに売るしかないんだ……。
「そうだ、カメラ用意しよ~っと。
この前買ったデジカメと……あ、やっぱビデオのがいいかな♪」
「うぅ……」
白衣が夢に出てきそうだ……。