今日は珍しく、二人とも時間を決めずに正は仕事に、美保は台所に向かった。

正は、仕事場に行く途中でこのように思っていた。
(とうとうこの日が来たのか、どうせ何も起こらないだろう。それに、死ぬんだろうとしても事故だろうし、気をつけていれば事故は防げるだろうし。今日は、知子君の作品をみっちり見てやろう。美保に女の家に行くなんて言ったら、すげ~ヒステリーになってただろうしな。前にも一度・・・)