「はあっ…」

唇が離れたのと同時にもれたのは、荒い吐息。

五十嵐が抱きしめてきた。

同時に、私はもつれるようにベッドの上に倒れる。

気がつけば、五十嵐の腕の中。

服の中から、五十嵐の手が入ってきた。

「やっ…」

入ってきた手は、胸を揉む。

「悪ィ…。

今日は…止めらんねーかも知れない……」

乱れた吐息を吐きながら、五十嵐が言った。

こんな余裕のない五十嵐を見るのは、初めてだった。

でも私は、決めていた。

どんな五十嵐でも、全部受け止めてあげようと。

それが、五十嵐のそばにいるための条件だと思うから。

五十嵐を好きになるための条件だと思うから。

私は五十嵐の頬に手を伸ばすと、自分からキスをした。

「受け止めるから…。

私が全て、受け止めるから」

五十嵐がさっきよりも激しいキスをする。

私は、五十嵐に溺れた。