「ただ、俺はお前をみどりだって思ったことは1度もない」

ドキン。

そのセリフに、心臓が鳴った。

…って、何してん!?

何でドキッってなってるの!?

バッカじゃないの!

「紺野瑠璃」

名前を呼ばれただけなのに、何故だかドキッとする私。

「お前が何と言おうと、絶対に秘書は辞めさせないからな」

真剣な表情に、何も言えなくなる。

代わりに、ドキドキと音を立てる心臓。

私…もしかして、好きになっちゃったの!?

この男のこと、好きになっちゃったの!?

突然気づき始めた自分の気持ちに、私は戸惑っていた。