「はい。」
直はあたしの目の前にフルーツを置いた。
勿論、メニューにない。
「ビタミン補給しなよ。ストレスたまってんの?肌が荒れてる感じする。」
言われてみれば…そんな感じ…
「ありがと!直!」
「ここでいっぱい愚痴りなよ。」
直のこうゆう気配りが好きだ。勿論、あたしが友達だからだけど…
あたしの愚痴は、会社から始まり、仕事、先輩後輩、上司、取引先、そして最終的に課長-高谷圭太になった。
直はその間ずっと聞いてくれた。
「はぁ…すっきりした!やっぱ、誰かに話を聞いてもらうのは気持ちがいいね?」
「だろ?また話したかったらいつでも聞くよ。」
「直!やっぱりお前はいい友達だよ!!」
カウンターがなかったら、直に抱きついていただろう。
「わぁ!もうこんな時間!もう帰るね?バイバイ」
時刻は11時少し前。お金を払い、店を出た。
外はまだ雨が降っている。
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