視界が少しぼやけてきた。



こんな不安を今までに味わったことがなかった…。



♪〜♪〜♪〜



ケータイのバイブが震えた。



サブ画面には俊介先輩の名前が表示されていた。



『俊介先輩!!』



私は急いで電話に出た。



「もしもし?美琴ちゃん?」



暗い先輩の声が聞こえた。



『先輩…どうしたんですか?』



聞きたくなかった。



だいたい先輩が何を言うかわかる。



きっと来れないんだ。



「ごめん。今日は行けなくなった。」



やっぱりね…。



「彼女が…アメリカから帰ってきたんだ。でも1週間したらまたアメリカに行くから少しでも一緒にいたいんだ…。」



彼女が理由っていうのは予想外だった。