ダメ王子×わがまま姫

ギャル達は急いで校舎裏から逃げて行った。



「大丈夫か?」



神楽が近づいて言った。


さっきとは全然違う穏やかな顔で。



『う、うん。』



急いで立ち上がって制服の汚れをはらった。



するといきなり神楽の手が私の頬を触った。



『きゃっ!』



びっくりして後ずさりした。



『な、何すんのよ!!』



「ほっぺた怪我してる。」



触ってみると手には血がついていた。



躓いたときに擦ったのだろう。




「何意識してんだよ〜。」



神楽がからかうように言った。




『う、うるさいなぁ!!』



私は背を向けた。



「助けてやったのにありがとうのチューはないわけ〜?」



にっこりとして口をタコにした。