ダメ王子×わがまま姫

帰ろう。






「あれ?美琴じゃん。」



階段を降りようとしたらばったり会った悠。


悠は1年の頃私を好いてくれてたんだよね…。



今は年下の彼女一筋みたいだけど♪




『悠も明日来てね♪』



「おう。」



悠の返事を聞いて私はその場から去ろうとした。



「美琴!いつもわがままなくせに結婚の時だけ遠慮すんなよ。自分の本当の気持ちさらけ出せ!1年の教室行ったってことはまだ未練あるんだろ?自分に素直になれ。」



悠は振り返らずに言った。



私は悠の背中をじっと見ていた。



そんな言葉かけないでよ…。



気持ちが揺れることは許されない。



だから…さらけ出さない代わりに心の隅で想わせて?