私は神楽より星を取ったのよ。



もう未練なんてないわ…。



神楽…。



本当にさようなら。



私は新しい一歩を踏み出すから神楽もアメリカで頑張りなさいよ。





「ん♪」



帰り道、星が手を差し出した。



私はその手をぎゅっと握る。



星は婚約した後、私と同じマンションの下の階に引っ越してきた。




『星は…この手を離さないでね?』



「……俺、トイレ行けないじゃん。」



……………バカ。



でもこうやって笑ってることが今の幸せ。



星が私の心の穴を埋めてくれた。




ありがとう。