――……
――――………


「さぁ、誓いのキスを」



目の前には、大きなタコの唇が



「うわぁぁぁあぁ!!」



ドン――……



俺はタコをおもいきっり突き飛ばした。



「「「……………。」」」



教室はシーンと静まった。



「な、何やってんだよ。春人……ι」



沈黙を破ったのは、和哉だった。



はっ――……!!



いけない!今は、文化祭でやる劇『タコになったお姫様』の練習中だった………ι



「あはは、ごめん、ごめん……ι。タコくん大丈夫?」



コクリとタコ役の男子が頷いた。



ちなみに!

『タコになったお姫様』とは、俺のクラスみんなで考えたオリジナルの話。




お姫様と王子様がマグロ漁に出ていたら、姫がタコにさらわれて、タコと結婚し、その後、4人の子供を持ち。

最終的に、漁師のおっさんに釣られてたこ焼きになるという………。



なんとも、切ない感動の物語だ;