「おはよう。高宮さん」





いつものように俺は目が眩むぐらいのキラキラの王子スマイルで高宮さんに挨拶をした。


ふっ。この美しい俺の笑顔に落ちない女などいない。




しかし――…



「お…おはよう……ι」




高宮さんは苦笑いで言って去ってしまった。
ありゃ?こんなはずでは……。なぜだ!!なぜ彼女はこの俺に振り向いてくれないのだ!?





どんなにアタックをしても俺は高宮さんの心を動かすことができない。




『スキ』という気持ちは誰にも蜂矢春人にも負けないぐらい強いというのに……。なぜ、彼女は振り向いてくれなんだ?こんなことは初めてだ。俺は全てがなにもかも上手くいっていた。







俺に不可能なことがあるなんて許せない。意地でも高宮華を手に入れる。俺は余計に燃えてきた。