「それなら、いいけど。あんまし無理しないでね?」





「うん。ありがと」





麻耶ってばお母さんみたい。優しくてぽかぽか温かい。





肝心な実の両親たちはまったく何をしているのだか……。仕事だから、仕方ないと思ってわがままも何も言わなかったあたし。生活費は毎月銀行に振り込んでくれるけど、全然会ってない。






「ほら、華早く学校いこっ」





「うんっ」






学校に着いて教室に入ると……




「おはよう。高宮さん」




「お…おはよ……ι」




毎朝、浪川くんは王子様スマイルをぶっぱなしてくる。




あたしの気持ちは全く動かないんだけどね。