「個性豊かなご兄弟ですね……。」




蜂矢家からの帰り道、あたしが春人に言った。




「ん~?そうかなァ?照れますなぁ」





なぜ、そこで照れる!!




「母親があんまり家にいないから、弟とか妹の面倒みるの全部俺だから超大変。」




「そっかぁ……」




春人もいろいろと大変なんだね。それなのにいつも笑顔でいてすごいね。





「大変だけど、みんなそれぞれいいとこあるし、やっぱり弟や妹は可愛いんだ。だから、俺は超幸せ!!大変だけどがんばれるんだ!」





春人……。
めっちゃ家族思い……。
そんな所も女の子はキュンってしちゃうんだよ?ほかの子の前では言っちゃだめだよ。





「いいよね。兄弟って……。あたしはずっと一人っ子だから、寂しい…。」




一人っ子だからってだけじゃない。いて欲しい時に家族が側にいない。仲がいい家族っていいよね……。あたしにも持てるかな?幸せな家族。





「だいじょーぶッ!俺が作ってあげる!!華ちゃんに幸せな家族を!」





春人はあたしの心を読んだのかのように言った。



嬉しい……。
その言葉だけであたしは幸せだよ?春人。





あたしは春人の腕にあたしの腕を絡めた。





「ありがとう。」





あたしは春人にお礼を言った。
ホントにありがとう。
将来が楽しみだよ。